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COLUMN

2019.12.09

平凡な私の非凡な挑戦

こんにちは、前田有紀です。今年も残すところもうわずか。
私の12月は「師走」という言葉がぴったりな、慌ただしい毎日です。
目の前の仕事をしっかりとやり遂げなければ。
リーダーとしてguiのあれこれを決定しなれば、一年の帳簿を確認して決算の準備をしなければ、
寒くなってきたから息子の冬対策をいろいろしなきゃ。あぁ、大掃除どうしよう、、、、。
「しなくちゃ」に追われて、ちょっと心をなくし気味。

なので、楽しかった今年の仕事を思い出して現実逃避しています。

今年はguiでは本当にたくさんの花にまつわる作品を作らせていただきました。
「サントリー水と生きるミュージアム」で作品を出展したことをはじめとして、
商業施設やたくさんの素敵なブランドさんと光栄なコラボレーションさせていただきました。


数々のお仕事の機会をいただけたことが嬉しくて光栄で、身にあまる体験の数々。
目の前のことだけを見て、思いっきりぶつかって、息急き切って駆け抜けた2019年でした。

さて、私は「フラワーアーティスト」などど名乗っているものだからさぞかし自信満々な肩書きですが、
作品作りをしていて痛感することは、「つくづく私は”平凡”な人間だ」ということ。

色々なことを思いつきたいのに1人だと月並みなアイデアしか出てこないし、
もっともっと攻めの姿勢で色合わせにトライしたいのに無難にまとめようとすることも多々。
「こんなに普通なのに、なんで、”アーティスト”と名乗ってるんだろ、私。」と、
自分の力のなさに肩を落とす日も少なくありませんでした。

もともとアーティストというと、小さな頃からアートの才能が抜きん出ていて、
大きく得意なことがあって優秀で、周囲から一目置かれている人がなるようなイメージ。
普通に育って、普通に大学を出て、一般的な企業に就職をして、
絵でも文章でも、勉強でも、特になにかで賞をもらったり優勝したりしたことも一度もない私。
30歳過ぎで転職して花の仕事についたからって、平凡な人間は、
急に一流のアーティストになれるかってそんな簡単にはいかないですよね。

でも、そんな落ち込んだ日々でも、「確かにこれだけは私の中にある」と
自信を持って言えることがあってそれは、「どうしようもなく花が好き」だということ、
「美しいものに触れることがめちゃめちゃ好き」だということ。
なので、少しでも、花と共に生きていくためにこれからももがいていようと思います。
そして、自分たちの手で美しいものを生み出せた時の喜びは格別で、
あの嬉しさを知ってしまったら、もう後には戻れないことを肌で感じてます。

そして、そんな力がないけど花への思いだけは強い私には、心強い仲間がいる。
それはguiのみんなだ。みんなといると普通は思いつかないようなことも浮かんできたり、
みんなでアイデア出し合って何かを作り上げていく過程は最高に楽しい。
みんなとは、仕事のことだけでなく、ファッションやアートの展示会にも一緒に出かけたり、
映画の話もするし、舞台を見に行くこともあって、たくさんのことを吸収する場所。
外の世界の美しいものに触れていきながら、花を通してクリエーションをしていくことは、
私にとっていま一番幸せなこと。いまは少しでも長く今のメンバーといろんなことを手がけて、
「花とたくさんの人が新しく出会う場所を生み出していく」という大きなミッションを
一つでも多く実現していきたい。

特別な才能を持ち合わせていなくても夢を見たっていいじゃないか。
それぞれの個性を持ったアーティストが集まるguiという場所で、
平凡な私の非凡な挑戦は続いていきます。
今年guiを応援してくださったみなさま、一人一人のお客様の存在が私にとって励みでした。
心からありがとうございました。
来年もぜひ色々な場所でお会いできたら嬉しいです。